発祥から五百数十年。
いまも威厳を守る八女茶のふるさと。
お茶のルーツは中国の雲南省西南部だろうと言われており、人類が最初に茶とであった歴史は、記録の上ではおよそ2060年前、神話の世界ではおよそ5000年も前であると言われております。また、日本へは唐時代の中国から仏教修行(特に禅宗)の僧侶たちによってもたらされました。わが国最初の茶栽培については、1192年中国の宋国に学んだ臨済宗の開祖明庵栄西禅師(1141〜1215)が、筑前背振山に茶種子を蒔き、博多に聖福寺を建立し、境内にも茶を植えたのがはじまりとされています。また、「八女茶」の始まりは、栄西の教育を受けた周瑞禅師が、同じく仏教修行を受けた蘇州(中国)の霊巌山寺に似た気候風土の筑後国鹿子生村(現在の福岡県八女郡黒木町)に1406年(応永13年)霊巌寺を建立し明(中国)から持ち帰った茶の種子を蒔き、その製法を伝授したのが始まりとされております。〔現在も毎年、八十八夜の日は献茶祭が行われています。〕

霊巌寺(周瑞禅師銅像)


奥八女の段々畑
福岡県の代表特産品である「八女茶」の特徴は、一般的に他産地の緑茶に比べて、味が濃厚であるということと、特有の甘みがあり、日中の気温が高く、夜間は冷え込み、内陸型の特徴としての温度差が非常に大きいのがこの産地の特徴です。加えて年間1600o〜2400oもの降雨量があり、玉露・かぶせ茶・高級煎茶などの上質茶の産地としての気象条件に恵まれております。したがって、茶の栽培に最適で、味と香りについては特に優れているのが最大の特徴なのです。この「八女茶」の中でも八女茶発祥の地でもある奥八女地区は黒木町と上陽町・星野村・矢部村の一帯を指しますが、この地区は、周囲三方を山で囲まれ、その一部は盆地をなし、清流矢部川に洗われる山谷は「朝・夕」霧が濃く発生し、その谷間は、寒暖の差が激しい気候風土なので、環境としては実に最高のお茶づくりの条件を備えてます。幾度も「農林水産大臣賞」など「全国品評会」での入賞をおさめるなども、高品質の産地として全国的にも知られており、〔ちなみに、平成13年度の全国品評会では、黒木の生産者が、見事一等一席を受賞したしました〕日本茶の中でも高級茶の代名詞である「玉露」の生産量は、なんと全国の約半数以上を占め、煎茶も一番茶の平均入札価格は毎年上位にランキングされるなど、「高級茶産地」として位置付けされております。